こんにちは。かわぐつのケンです。
この記事では今回製作したNo.016 Buffalo Apronの完成レビューをお届けします。
今年のナンバーズコレクションは、展示会において先着順の購入制となっております。
No.016 Buffalo’s Apron
No.016
Buffalo‘s Apron
¥330,000
サイズ : 25cm UK6.5相当
アッパーマテリアル : Buffalo Baby calf
ソール仕様 :
ノルベジェーゼ製法
ダブルソール
シューツリー : 3ピース
今回のナンバーズコレクション二足は、八ヶ岳の麓に工房を新しく建て、新たな靴作りをスタートさせたことから、
この山や森の雰囲気をドレスシューズの中に落とし込むというコンセプトで製作しました。
この靴は、ノルベジェーゼ製法の靴を作る、というのが製作にあたって最初の主軸でした。
元々ノルベジェーゼ製法はスキー靴や登山靴で堅牢性や防水性を高めるために生まれた製法と言われています。
そのため、今回のコンセプトにとても合致しています。
アッパーでは、登山靴とドレスシューズを同居させるために一風変わったデザインラインを引いています。
内羽根でも外羽根でもない革の重なりや、通常のエプロンよりも上まで伸びるモカ縫い、
そして特徴的な手縫いステッチなど一言では言い表せないような魅力を持っています。
また、アッパー素材に使用したバッファローの革は一見厚みのあるカントリーな革に見えますが、繊細でとてもきめ細やかなベビーカーフを使用しています。
バッファロー革らしく、水シボ(きめ細かいシボ感)がありますが、とても強い光沢感も持ち合わせています。
アッパーのモカ縫いは、内側がシングルステッチ、外側に飾り糸2本を絡めチェーンステッチとしています。
そしてノルベジェーゼ製法の特徴である靴の側面に見える掬い縫いは、極太の麻糸にこれまた極太の麻糸を一本絡め、蛇のような存在感のある縫い目に仕上げています。
さらにだし縫いは、白い麻糸に茶色に染めた飾りの麻糸を一本絡め色が交互に表れる、スパイラル状の縫い目になっています。
コバはソリッドな質感をインクで仕上げ、ソールはナチュラルで唐草模様の飾り鏝で装飾しています。
シューツリーはシンプルな3分割のものを製作しました。
アッパーの色味や、森の秋の空気感などを思い浮かべてもらえるような、こがね色をイメージして作りました。
木の導管に色とニスが染み渡り、とても美しい光沢を放っています。
この靴は非常にたくさんの要素が盛り込まれていますが、それらが絶妙に調和し派手ながらもまとまったデザインに仕上がりました。
ドレスシューズの繊細さがありながら、カントリー風でかわいらしい雰囲気も併せ持った奥行きのある革靴が完成しました。
また、こちら1足限定となります。
ご購入希望の方いらっしゃいましたら展示会に足をお運びください。先着順となりますのでご来場時既に売り切れの場合もあるかと思いますがご了承ください。
こちらの靴は展示会で販売後、展示会期中は会場にて展示させていただき、終了後郵送となります。（販売後はお手を触れないよう展示します）
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