革靴に関するおはなし。 第1回-⑥ 作りたいブーツ

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毎週火曜日に私、菱沼乾と

動画にもたびたび登場している、私が靴を作っている中学からの友人、二階堂とで行う

「革靴に関するおはなし」を投稿しています。

ざっくばらんに対話形式で投稿させてもらっております。

対話内容についての不明点などコメントしていただければ回答します!

また、トークしてほしい話題などありましたらどしどしコメントください。

できる限りコメントの内容もやっていけたらと思います!

今回は、次回に引き続き今一番作りたい革靴の種類の話から続きます。

H:菱沼(ケン)
N:二階堂


目次

作りたい革靴と製靴技術の成長

N:今一番作りたい革靴の種類は何?

H:サイドゴアブーツ作りたいんだよな。難しそうなんだけど、ブーツの木型を最近頑張ったから完成度をさらに高める意味でも作ってみたい。

以前所有していたサイドゴアブーツ
ARTIOLI

N:あのゴムの部分ってそのうち劣化するよね?

H:ゴムだから間違いなくそのうち劣化はするね。劣化の速度は足に合っているかというところと、足首のフィッティング度合いによると思う。履き口が狭いほど履くときにゴムを伸ばすから負担はかかる。

だからサイドゴアのシャフトは足首にあまり沿わせすぎず、タイトでないほうが多いと思う。

足首のフィッティング具合と足が入るかというところを見極めるのが重要になってくると思うんだけど、どのくらいが適切なのかはまだわからない。それをミスしてしまうと履くたびにゴムがビヨーンと伸びて負担がかかってすぐ伸びちゃうだろうな、と思う。

N:紐なしだからまたフィッティングが難しいのかな。

H:また違ったフィッティングになってくると思う。

N:サイドゴアはどの部分で足を抑えてるの?

H:ゴムで締める力が紐の代わりになって、甲全体で抑えられると思う。足の甲の出っ張っている骨があるじゃない。

N:うん。

H:普通の短靴だとそれよりも2cmくらい上にトップラインが来るんだけど、ブーツだともうちょっと上まで行ける。短靴と違ってそこまでフィッティングの範囲にできるから、紐がなくても靴が安定すると思うんだよね。

N:なるほどね。

フィッティングを考えるときって設計とか書きながらやるの?頭の中だけでやるの?

H:木型を作るときは採寸情報とか足の写真とかに基づいてつくるよ。

N:でもブーツ木型は今まで手を出したことがないわけじゃない?

H:ブーツは短靴とは違う部分があるから、トライアンドエラーをたくさんしたな。いろんな写真を見ながらとか、作ってみて寸法を測ったりとか、仮靴を作って履いてみたりとかで、、とにかく頑張る!

製作したブーツ木型

N:空間把握能力は重要になってきそうだよね。

H:どうなんだろうね、まあ多少はこれまで靴以外で培ったものが効いているのかもしれない。でも結局実践と検証の繰り返しでしか進歩はないよね。

逆に教わらなくても、ひたすら実践と検証の繰り返しをすればそれなりのものには到達すると思う。たぶん。

N:試行錯誤の繰り返しでね。

H:そうなんだよ。そういう意味で、靴を作るうえで経験は間違いなく成長のファクターの一つなんだよね。経験の質にもよると思うけど。

N:靴を一つ完成させる、というのもその中での大きい経験の一つなんだろうね。

H:そうだね。靴を一つ作るたびに何かしらの学びがあるからね。

作った靴の種類によってもちろん学びの種類は違うし、足型によっても学びは異なるけど。

だからどれだけの足数を(考えながら)作ったか、というのは知識量にも直結していると思う。

N:なるほど。

H:だから二階堂にサンダル含め四足作ってる中で、もちろん靴を見ればわかる部分ではあるけど、レベルは格段に上がってる。

N:だろうね。

二階堂へのビスポーク1~3足目

H:四足目を作っているときにも色々と新たな発見があったしな。

安いながらもお金出してもらって作ってるけど、すぎょい、いやすごい勉強をさせてもらっている。

N:すぎょい勉強になってるわけね(笑)


革靴に関するおはなし第一回は以上で終了です。ありがとうございました!

羽根の開き具合に関する話から始まり、まとまりのない会話でしたがお楽しみいただけたでしょうか。

次回からはまた、テーマを変えて革靴に関する話をまったり繰り広げていきたいと思います。

第二回目の①は、「理想の履きシワについて」から始めていきます。

是非来週もご覧ください!

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