こんにちは。かわぐつのケンです。
この記事では今回製作したNo.014 Punched cap toe Casual の完成レビューをお届けします。
No.014の抽選応募フォームはこちら↓(応募締切は11月20日23:59まで。当選発表は25日頃を予定)
https://docs.google.com/forms/
今回展示する靴はNumbers Collectionはすべて抽選を行いまして、当選された方がご購入いただけます。No.007~014すべてにおいて以上の通りです。
その他のナンバーズコレクション2022の完成はこちらから↓
No.014 Punched cap toe Casual
No.014
Punched cap toe Casual
¥238,000
サイズ : 27.5cm UK9相当
アッパーマテリアル : Du puy box calf
ソール仕様 :
ハンドソーン製法
シングルソール
シューツリー : 2ピース ヒンジタイプ
カジュアルでシンプルな靴作りたくなるんです。思い返せば去年の展示会のラストのNo.006も明るめの色でシンプルカジュアルでした。
ナンバーズコレクションはそれぞれの靴の個性を強く押し出し、コンセプトを持ったものが多いのである意味少し疲れるところもあります。
No.014のようなシンプルでスタンダードなデザインはどこか気持ちが落ち着くのかもしれません。
とはいってもこの靴ならではの個性はしっかりあります。
パターンとしては内羽根パンチドキャップ。
かなりシンプルでスタンダードなパターンで、文字だけ見るとフォーマルに近いデザインです。
しかしこの靴は多くのカジュアルポイントがあります。
まず、アッパーに使ったベージュに近いライトブラウンの革。革の色が薄くなるだけで全く印象が異なります。
そして出し縫いは麻糸生成り。靴の周り額縁のように白く囲みます。粒粒感がはっきり見えてかわいい。
トウシェイプは今回8足の中で最も丸みを帯びたもの。お饅頭トウです。けっして無骨な印象はありません。
コバの色はナチュラル。革にロウがしみこむと二段階くらい色が濃くなりつやが出ます。しかしコバ表面の繊維感はしっかり見え、革らしさを感じます。
この靴はシングルウェルト、シングルソールですが、ヒール周りにもウェルトを巻きウィールをかけギザをつけています。
このヒール周りのウェルトはフロント前方についているハンドソーンウェルトとは違い、釘で固定してある飾りですが、これをすることでヒール周りにドシッとした雰囲気が出ることとウィールをかけることができるのでカジュアルな印象をここでも感じさせます。
ソール底面はシンプルにナチュラルソール。
シューツリーもナチュラルニス仕上げ。持ち手の部分が丸みを帯びていて撫でたくなります。
この靴の磨きはBriftH 札幌店の林田さんにお願いしました。
明るい色の革にワントーン落ちたクリームとワックスを使ったアンティーク磨きをお願いしました。
この磨きによって靴全体がグッと引き締まっただけでなく、10年くらい経過したような枯れた渋さを醸し出しています。
靴全体の表情をつけるために、つま先踵だけでなく、バンプ部分にも少しクリームを入れ濃くしてくれています。
直射日光に当たると、秋晴れの日の紅葉を思わせる色合いとパンチングとギンピングのコントラストがすごく映えます。
以上8足の靴が無事完成しました。ぜひ展示会でそれぞれの靴の個性を楽しんでください。
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