毎週火曜日に私、菱沼乾と
動画にもたびたび登場している、私が靴を作っている中学からの友人、二階堂とで行う
「革靴に関するおはなし」を投稿しています。
ざっくばらんに対話形式で投稿させてもらっております。
対話内容についての不明点などコメントしていただければ回答します!
また、トークしてほしい話題などありましたらどしどしコメントください。
できる限りコメントの内容もやっていけたらと思います!
前回までは特別編、展示会について「おはなし」してきましたが、
今回は第二回の続き、メダリオンについて「おはなし」していきます。
H:菱沼(ケン)
N:二階堂
メダリオンのモチーフについて
N:菱沼は、メダリオンの模様を作るときってモチーフは用意したりするの?
何かの動物とか。
H:モチーフね、やったことない。
オリジナルのメダリオンは作ったことはないかな。あまりメダリオンの靴を作ってきてないというのもあるんだけど、伝統的な模様しか扱ったことないんだよね。
N:もともとある模様の応用みたいな?
H:応用というか、そのままだね。
元々いくつかパターンがあるんだよね。昔の人が考えたんだと思うけど、ブランド、モデル問わず使われてる、もはや固有のデザインとはみなされないような古典のメダリオンが。
N:結局そういう古典的なデザインがかっこいい、ってなっちゃうのか。
H:そうそう。見慣れているからっていうのも大きいと思うけどね。
N:新しく作ったところで結局変だなってなったら、もったいないしね。
H:うん。あとはメダリオンは穴飾りで構成されているから、
いずれにしてもそこまで複雑な模様を作れないんだよね。
N:なるほど。
H:メダリオンに、例えばアニメキャラクターの顔を書こうと思っても無理だもんね。笑
アンパンマンとかは行けそうだけど。
N:基本的には幾何学模様とかになるだろうね。
アニメキャラの顔を描いてもかっこよくはならないだろうけど(笑)
H:そこが腕の見せ所なのか!?
それはいいとして、古典的メダリオンのモチーフだと例えばラムズホーン-羊の角とか、アザミとかそういうグレートブリテンにゆかりがあるものが多い気がする。
それを新しいデザインに置き換えるのってなかなかしっくりくるものが少ないんだよねー個人的に。完全オリジナル考えてみたことはあるんだけどさ。
N:例えばハリーポッターに出てくる寮の紋章をベースデザインにしたりしてもおもしろそう。
H:なるほど確かに。紋章ね、日本の家紋とかも行けそうだなーとか思う。ビスポークとかだとオリジナルメダリオン結構あるよね。
イニシャルをメダリオンにして入れたり。
でも、自分はなかなかかっこよくできる自信はない(笑)
メダリオンに限らないけど新しいデザインって、理由があったほうがいいと思うんだよね。
N:確かに。
H:スタンダードなデザインをいじるときも、なぜこうしたのかっていう理由が欲しいというか、そこが靴も服も面白さのひとつだと思うんだけど、
メダリオンとかも、ただかっこいいからっていう理由でも全く問題はないんだけど、
こういう文脈があるからこうするとか、こういう素材を使っているからこういうデザインにするとか。
N:デザインにもストーリーがあるといいよね。
H:そうそう。デザイン考えるときはもちろん、かっこいい、美しい、が第一なんだけどストーリー、コンセプトっていうのは大事だよね。
例えばフルブローグの靴にラムズホーンのメダリオンを乗せようと思う時、ラムズホーンはもはや一般名詞的というかそんなに深い意味は持たないから、単純に模様として乗せられる。
メダリオンを入れるならまあこれだよねっていうくらいで(元々は何か意味があるのかもしれないけどね)
ただそのスタンダードをあえて変えるのであれば、意味が欲しい。
N:確かにね。
H:例えば、Khishであれば幸菱の紋を使用しているから、幸菱をベースにメダリオンを作成するとか。菱沼だし、ブランドロゴだし、っていう意味があるからいいと思う。
N:うん、そうだね。
H:でも犬かわいいから犬のメダリオンにしようとかだと、別に問題ないはないけど笑
デザインとして取り上げるにはもう少し深みが欲しいな。すごく犬好きなお客さんに作るビスポークで、さらに靴全体のデザインも犬をテーマにするとか。
N:Khish No.1だっけ、ちょっと宇宙っぽい雰囲気のある革で作ったやつ。
あれに星座をモチーフにしたメダリオンをあしらった場合だったらストーリーは作っていけるのかな。
H:なるほどね。イルチアのネイビーのミュージアムカーフで作った靴ね。宇宙だから星座メダリオン、いいね!
宇宙っぽい靴全体のデザインも考えたくなるね。
N:もしくは深海と見立ててサメみたいなメダリオンで、サメ革使うとか。
H:猪革で靴を作るときにメダリオンのデザインに猪突猛進なイメージだったり猪の牙のイメージを盛り込むとかね。
メダリオンってぱっと見なんの模様かよくわからないけど、誰か靴好きが珍しいメダリオンだなって気づいてくれて、こういう靴だからこういうメダリオンなんですよ!なんて話ができるの楽しそうだなあ笑
オリジナルメダリオン考えよう。
革靴に関するおはなし第二回は以上で終了です。ありがとうございました!
お楽しみいただけたでしょうか。
次回からはまた、テーマを変えて革靴に関する話をまったり繰り広げていきたいと思います。
第三回目の①は、コメントでいただいたテーマから、「革靴の手入れの頻度や方法」について「おはなし」していきます。
是非来週もご覧ください!
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