毎週火曜日に私、菱沼乾と
動画にもたびたび登場している、私が靴を作っている中学からの友人、二階堂とで行う
「革靴に関するおはなし」を投稿しています。
ざっくばらんに対話形式で投稿させてもらっております。
対話内容についての不明点などコメントしていただければ回答します!
また、トークしてほしい話題などありましたらどしどしコメントください。
できる限りコメントの内容もやっていけたらと思います!
今回三回目は、コメントでいただいたテーマの、
革靴の手入れの頻度や方法について「おはなし」していきます!
H:菱沼(ケン)
N:二階堂
革の状態の判別について
N:まずは、革の状態の判別について話してもらいたいです、っていう質問が来てる。
H:なるほどね。質問ありがたいですね!
N:ありがたいね。
まず、革の状態から判断する手入れの頻度っていうのはどうなのかな?
H:手入れの頻度って聞かれることが多いんだけど、難しいんだよね。
なぜかというと、靴でいえば履く頻度、着用時間はそれぞれだし履く環境とか革の種類によっても違うから。
一概にどう、っていうのは難しい。
でも聞かれたときに答えてるのは、3~5回履いたら軽くクリームを入れてブラッシングするのがいいんじゃないかってことかな。
とは言え、一年に3回しか履かなかったからお手入れをしなくていいのか、というとそういうわけではない。自然に水分は抜けていってしまうからね。
履く頻度と時間によるんだよね。これなんとなくタクシーのメーターに似てるな。
N:なるほど、タクシーのメーター?
H:走ればそれだけ料金はかさむし、走らなくても時間でかかるよ、っていうね。
N:おぉ。
H:状態を見ることができれば、頻度に関わらず手入れの必要性は判断できる。
その判断はどうやりますかっていう質問だよね。
N:そうだね。
H:それはまず、ぱっと目で見て明らかに手入れを待ってますみたいな靴はあるね。中古靴だと特に。
N:手入れが必要な靴はどういう見た目になるの?
H:まず、つやが失われているっていう指標が一つ見てわかるかな。
N:つやが失われている。
H:ぱっと見で、磨いた後っていうのは革質にもよるけどきらきらと光るんだよね。そして革表面がふっくらしてるような気がする。むちっと。
N:それはワックスを塗らなくてもきらきらとした感じがするってこと?
H:乳化性クリームには蝋と油分、水分が入っているから、つま先に塗る固形ワックスじゃなくてもワックス成分は入ってる。
それが磨きたての時は輝くんだけど、時間がたつと輝きが失われてマットな質感になっていくことが多い。あと革表面のなんというか密度の詰まった感じ、水分含んでますって感じがなくなる。
N:マットな質感が一つのポイントなんだね。
H:そう。でもこれは革の種類にもよる。
例えばガラスレザーはマットな質感に基本ならない。常に輝いてるからね、表面の樹脂層が。
N:たしかに。
H:あとは少しハリのあるボックスカーフは時間が経ってもマットな質感になりにくい気がする。
結構艶が強いやつとか。
N:やっぱりクロム鞣し、タンニン鞣しの違いでもそれは出てくるのかな。
H:それはあると思うね。でも、話していて思ったけどこれ説明なかなか難しいな。
自分でも感覚的に乾いている感じするな、とかは思うけどそれを定量的に測ったことはないからなあ。
N:経験と感覚でやってるって感じね。
H:そう。また、それがあっている確証もないっちゃない(笑)
N:なるほどね(笑)
H:別に科学的に実験をしたわけじゃないからね。
N:それを実験をすること自体も難しそう。
H:同じ革靴で同じ条件で履いて手入れだけ色々変える、みたいな実験、革靴学部でやってくれないかな。(笑)
つやが失われてきている、だったり光沢に深みがないだったり
あとは触ってカサカサしているってのは手入れが必要な靴の特徴かも。
N:しっとりしてない感じね。
第3回-①は以上となります。
次回は、ヴィンテージシューズの保湿について「おはなし」していきます。
是非来週もご覧ください!
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