革靴に関するおはなし。 第1回-① 完成したシボ革ダービーについて

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今週より、毎週火曜日に私、菱沼乾と

動画にもたびたび登場している、私が靴を作っている中学からの友人、二階堂とで行う

「革靴に関するおはなし。」を投稿していきたいと思います。

ざっくばらんに対話形式で投稿させてもらえればと思います。

対話内容についての不明点はコメントしていただければ回答します!

また、トークしてほしい話題などありましたらどしどしコメントください。

できる限りコメントの内容もやっていけたらと思います!

それでは、早速始めていきましょう!

H:菱沼(ケン)
N:二階堂


目次

最新作ってもらった靴について

H:今日はよろしくお願いします。

N:お願いします。

H:まずは、こないだ完成した四足目について話していこうか。

N:そうだね。

四足目は一足目と違って羽根が結構開きぎみだったイメージなんだけど、これは狙ってやったの?

1足目(2020年11月製作)

H:正直今回履いてもらった時、羽根開きぎみだなと思った。

四足目(2022年5月製作)

仮靴の時は羽根がちょっと閉まり気味だったんだよね。だから本靴のために若干木型の甲を削って作ったんだけど、思ったより削り過ぎたかな。その結果狙ったジャストの羽根の開きよりは若干開いてしまったって感じだね。

N:なるほどね。でも結局履いていくうちに閉まっていくわけじゃない?

H:そうそう。その通り。ハンドソーン製法だから極端に変化することはないけどね。
ただジャストの羽根の開きは、大体5~6mmくらい開く状態にしておく想定で、履きこんでいくことでぴったり閉まってもいいかな、って感じなんだよね。

N:ちょうど一足目が今履いた状態でぴったり閉まってるかな。

H:なるほど、ただぴったり閉まっちゃうとそれ以上閉められないから、馴染んだ状態で羽根にぴったり以上に閉まる余裕があると困るわけですよ。

それよりは大きくしとかなきゃいけないから、どっちかといえば羽根が開いちゃってるほうがいいんだよね。

N:そうだよね

H:だけど、今回の靴はもう少し閉まり気味に作るのがベストの狙いだった。

とはいえ、今回は外羽根の靴だった。
内羽根の靴って一番下が止まってるから、羽根が開くとV字になっちゃうんだよね。

内羽根開き気味でV字に(@khish_ken過去Instagram投稿)

下がしっかり閉まってて上がガバッっと少し不格好になってしまう。

N:サイズがあってないであろう人が内羽根の靴を履いているとそうなってるのを見る気がするね。

H:そう。それがあまりに大きいと失敗というか問題があると思う。

でも外羽根の靴はそこのところはもう少し許容範囲が広いというか、
カジュアルな靴だから多少開きが大きくてもデザイン的にそれほど問題はないとは思う。

また今回の靴は履いた時に羽根が平行に閉まっていたよね。

平行な羽根の開き

N:そうだね、完全に平行って感じ。

H:靴が合ってないと、あれが上ばかり開いちゃう場合もあるんだよね、内羽根の場合みたいに。

でも今回は平行に閉まっていたから、足の形は基本捉えられていると思う。フィッティングの成功範囲内ではあるかな。今からちょっとずつ閉まってくるとは思うけどね。

N:そうだね、一足目も履きこんできたから羽根が閉まってきたのを感じてる。

H: 一足目よりアッパーの革は柔らかめだし、ライニングは鹿革を使ってるから馴染むとより閉まりやすい可能性はあるかも。

N:まだそこまでの回数履いていないけど、馴染んでくるスピードが他の2足に比べて早い気がするね。履いてて柔らかい、って実感はあまりないかも。
昔アンテロープの革靴買ったじゃない?

H:ああ、グレンソンのヴィンテージのやつね。

N:そうそう、あれが尋常じゃないくらい柔らかいからさ。


1回目は以上となります。

次回は、今回の続き、グレンソンのヴィンテージの話から、革靴における革の伸びについて「おはなし」していきます。

是非来週もご覧ください!

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